はじめに:俺が大事だと思う視点
人生100年時代。平均寿命は男性81.09歳・女性87.13歳。長く生きるのは良いことだけど、お金の設計が甘いと後半が苦しくなる。だから俺は、机上の空論じゃなく受給者の生の声から「現実」を学ぶのがいちばんだと思ってる。厚労省の最新データでも長寿化は確認できるし、備えは必須だ。厚生労働省
データで見る「年金の現実」(要点だけ)
- 国民年金(老齢基礎年金)満額:69,308円/月(2025年度)。
「モデル世帯」(夫:厚生年金・妻:専業主婦)は232,784円/月(2025年度)。イオン銀行 - 厚生年金の平均(受給者全体):約146,000円/月。
国民年金の平均:約58,000円/月。※いずれも最新の公的調査(令和5年度)。年金機構 - 繰上げ・繰下げ:
受給開始を遅らせると月0.7%ずつ増額(最大75歳まで)。1年遅らせると約**+8.4%、5年なら約+42%**。逆に早めると減額が続く。厚生労働省 - 年金は“満額=手取り”じゃない:健康保険や介護保険などが天引きされるのが普通。手取りは想定より下がりやすい。
生活費の現場感(平均値の目安)
総務省家計調査を基にした整理では、高齢の無職世帯の平均的な消費支出はだいたいこのくらい。
- 単身:約14.9万円/月
- 夫婦:約25.7万円/月
もちろん地域・持ち家/賃貸・健康状態で大きく変わるけど、「最低ラインの感覚値」としては役立つ。公益財団法人 生命保険文化センター
ケース別シミュレーション(ざっくり現実チェック)
※ここは「俺ならこう比べる」という見方。固定費は地域差が大きいので“考え方”を掴んでほしい。
ケースA:単身・国民年金のみ(満額)
- 収入:69,308円
- 目安支出:149,000円(前掲の平均)
- 月の不足:約79,000円
→ 持ち家・低支出でも不足が出やすい。パート収入・副収入・貯蓄取崩し・家賃対策がカギ。イオン銀行公益財団法人 生命保険文化センター
ケースB:単身・厚生年金平均
- 収入:146,000円
- 目安支出:149,000円
- 月の不足:約3,000円(ここから各種天引きが入ると赤字化しやすい)
→ 手取り管理(保険料・税)と固定費の軽量化が必須。年金機構公益財団法人 生命保険文化センター
ケースC:夫婦・モデル世帯
- 収入:232,784円
- 目安支出:257,000円
- 月の不足:約24,000円(天引きや臨時医療費で変動)
→ 片方が少し働く、iDeCo/NISAの取崩し計画、保険見直しで調整。イオン銀行公益財団法人 生命保険文化センター
先人の知恵(インタビューで刺さった共通点)
- 住まいを軽く:家賃を抑える、持ち家は固定資産税・修繕費を前倒しで積み立て。
- 医療・介護の備え:予防・かかりつけ医・フレイル対策。
- “小さく稼ぐ”を続ける:月2〜3万円の副収入でも年間24〜36万円。精神的にも効く。
- 固定費は年1回総点検:通信、保険、電気/ガス。5000円/月の削減=年6万円。
- 家計は“手取り基準”で見る:年金の天引き後が現金の現実。
今日からできる“数字ベース”の準備
1. 受給開始年齢の戦略
2. つみたての“積み上げ感覚”を持つ
- つみたてNISAで月3万円・年利5%・20年まわすと、約1,233万円に(概算)。
- 月1万円・年利3%・20年でも約328万円。
積立の器は**新しいNISA(恒久化・非課税保有限大化)**を基本に。制度は金融庁の公式で確認。
3. 生活費の“土台”づくり
- 予算テンプレ(単身の例):
住まい 45,000/食費 30,000/光熱・通信 18,000/保険・医療 10,000/日用品 5,000/交際・趣味 10,000/その他 6,000
→ 合計 124,000円(ここに臨時費・更新料・帰省などを別枠で月1万円積む)
4. リスクに先回り(3点セット)
- 医療費の急変:高額療養費制度の理解・予備費3〜6か月。
- 介護の長期化:地域包括支援センターの使い方を把握。
- 相続/家族調整:エンディングノート、口座/保険整理、簡単な遺言書の準備。
“俺の結論”
- 年金だけで余裕は出にくい。平均でもギリギリ〜不足がデフォ。
- 対策はシンプルで、①働き続ける工夫 ②つみたての継続 ③固定費の軽量化 ④受給戦略の4本柱。
- これを60代で一気にやるんじゃなく、40代・50代から淡々と始める。これがいちばん効く。
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参考(公的情報)
- 2025年度の年金額(基礎年金満額・モデル世帯)…日本年金機構。イオン銀行
- 年金受給額の平均(厚生/国民)…厚労省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」。年金機構
- 受給の繰上げ・繰下げの増減率…日本年金機構。厚生労働省
- 年金からの天引き(保険料など)…イオン銀行の解説。
- 平均寿命(令和6年 簡易生命表)…厚労省。厚生労働省
- 新しいNISAの制度概要…金融庁。
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